2019年9月から中古端末のSIMロック解除が義務化 詳細解説!

スポンサーリンク

SIMロックって何かご存じでしょうか?先進国の中ではほとんど日本のみしか行っていない制度で、例えばdocomoで購入したスマートフォンはsoftbankの回線を利用することができなくて、softbankで購入したスマートフォンはdocomoの回線では利用できないという制度です。実は少し前に総務省がガイドラインを改正して中古品のSIMロック解除を義務化する指針を示しました。

つまり、中古端末でもSIMロックができるようになりました。

スポンサーリンク

いつからSIMロック解除できるの?

総務省によると、2019年9月以降にdocomo、au、softbankにて中古端末のSIMロック解除ができなかった場合には行政指導の対象になるそうです。つまり、2019年9月以降には各社が中古端末のSIMロック解除をできるようにしているわけですね!

何で義務化するの?

簡単に言えば、世界の実情と合わなくなってしまったからです。日本は昔から特殊な市場といわれれうことがありますが、ケータイに関してはさらに特殊でした。例えばガラケーがあげられますが、ガラケーはガラパゴスケータイの略称です。このように携帯業界ではものすごいガラパゴス化が起きてしまっていて、まだまだ変な慣習が日本にはまだ残っています。

1、端末はキャリア(docomoなど)がメーカーに製造を委託する

日本もここ数年でかなり変わりましたが、少し前まではdocomoやauがどのような機能を持った携帯をどの程度作れ、とメーカーに発注をかけていました。ですから、docomoのケータイはsoftbankでは発売されなかったし、KDDIの携帯はdocomoでは発売されませんでした。※一部例外もありますし、KDDIの場合は通信方式が違うという側面もあります。

2、世界と比べて通信料が高い

ケータイ会社は長年競争が起きませんでした。古くはNTT docomoの一強体制、近年ではKDDIやソフトバンクの参入で少しずつ通信料金は下がってきました。そして、イオンSIMが発売されて以降MVNOという新しい形態の通信会社が発達してきて(正確には帯域を借りてるだけ)、すこしずつ価格競争が進んできました。

上記の点を踏まえて、総務省は近年、SIMロックの完全撤廃と通信料の値下げを通信会社各社に要求していました。その政策の一環として、中古品のSIMロック解除の義務化が提起されたのです。

原文を見ながら、見解を整理してみた

SIMロックは、役務を提供する事業者の変更や、海外渡航時の役務の利用に際
しての端末の利用に制限を設け、利用者の利便を損なう要因になる。また、役務契
約の締結や変更のコストを押し上げ、役務の料金やサービス内容の差別化による競
争を阻害する要因になる。

そうです。海外ではSIMカード(昔で言うFOMAカードのようなもの)を抜き差しして、通信会社を変えることはよくあります。特に海外旅行をする際にはプリペイドSIMなどを利用し、現地で通信するのです。しかし、日本人は自分が使っているスマートフォンはSIMカードを指して海外で利用することができなかったのです。総務省はそういった制限は利用者に不便だし、競争を阻害していると考えています。

では総務省はどのような方法を予定しているのでしょうか。それも原文をあたりたいと思います。

① 事業者は、インターネットや電話等の迅速かつ容易な方法により、無料で 3
SIMロックの解除を行うものとする。
② (1)②アの最低限必要な期間は、端末代金の支払が少なくとも1回確認でき
る期間を考慮し、100 日程度を超えない期間とする。ただし、端末代金が一括
して支払われた場合 4
には、事業者が当該支払を確認できるまでの期間とする。

①に注目したいのですが、無料かつ迅速で、簡単にSIMロック解除ができるらしいです。僕のイメージでは端末番号(IMEI)を入力して、SIMロック解除がすぐできるというシステムを予想していますが、実際どの程度容易な方法で行えるのかは未知数です。②に関しても、100日程度の分割支払いが確認できれば、SIMロック解除ができるとしています。

しかしながら、これほど強く簡単で迅速な方法を要求しているので、多くの人は割と簡単に中古端末のSIMロック解除ができるようになるとみられます。

今回の総務省の見解について、総務省自身がまとめているものがあったので原文を見ていきます。

3 SIMロック解除の円滑な実施 に関する基本的な考え方
SIMロックには、端末を変更せずに役務を提供する事業者を変更した
り、海外渡航時に現地国のSIMカードに差し替えて利用するといった利
用者の行為を妨げ、その利便を損なう側面がある。また、端末のSIMロ
ックにより役務契約を変更する際のスイッチングコストが押し上げられる
ことは、役務の料金やサービス内容の差別化による競争を阻害する要因に
なっている。さらに、新規顧客獲得の際の多額のキャッシュバックの一因
となることにより、頻繁に事業者・端末の変更を行う利用者と長期利用者
との間の不公平性も助長している。
利用者(既に自社の役務契約を解約した利用者も含む。以下このⅠにお
いて同じ。)から SIMロック解除の 申出 があったにもかかわらず事業者
が正当な理由なくこれに応じないことにより、電気通信の健全な発達又は
利用者の利益の確保に支障が生じるおそれがあるときは、業務改善命令の
要件(電気通信事業法第 29 条第1項第 12 号)に該当する と考えられる 。

近年はMNPといって、他社から乗り換えた場合に多額のキャッシュバックがなされるという問題が発生していました。それにより、長期利用者が損を食らうという現実も発生していました。これについても言及しつつ、SIMロック解除の申し出があったにもかかわらず、正当な理由なく応じない場合には業務改善命令が出されるという見解を出しています。つまり、国内のキャリアすべてがSIMロック解除に従わざる負えなくなります。

背景には政府の要望と民間の要望

政府は規制改革を唱えてきました。とりわけ、安倍政権になって以降は、聖域と呼ばれているような岩盤規制をこじ開けてきました。(政治的な賛成等ではなく、純然たる事実です) その中にSIMロック解除があると考えられます。このロックがある限り、通信キャリアは通信と端末をセットに売ることができますが、これからは中古端末を持ち込んで、docomoショップで契約するという、いわば普通の契約が普及していくと考えられます。

また、民間レベルではかねてから大きな要望がありました。SIMロックは例えばiphoneでも日本版iphoneと海外版iphoneの価格差を生む原因ともなっており、利用者に不便を強いていました。今回の中古端末SIMロック解除義務化については、両者の要望に従って総務省がガイドラインを出したと考えることができます。

今後は通信料のわかりやすい説明と通信料の値下げがターゲットになる

政府は、通信キャリアに対して再三、日本の通信料金は分かりにくいし高すぎるといった批判をしています。とりわけ官房長官が会見で何度も言及していますから、かなり腰を据えて規制等をこじ開けていくようです。通信キャリアは今後、ぬるま湯につかった市場から競争のある市場へとシフトしていくことになります。ユーザーに還元されることがあればうれしいですね。

原文引用元 http://www.soumu.go.jp/main_content/000571375.pdf

もしよかったら確認してみてください。

コメント